神楽坂で2011年にスコティッユパブ「ザ・ロイヤルスコッツマン」を開業しながら、2021年より無農薬農業を始め、食を通じての体験や考えをまとめたブログです。食育インストラクターでもありオーガニックの普及に努める。国内では珍しいスコットランドの民族楽器バグパイプ奏者で全国のビールやウイスキーのイベントでの演奏も行っています

GW期間で人生初めての休みを考える

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16歳から飲食業で仕事をはじめ、人生で初めてこの日本のGW期間中にお店をお休みにすることを決めました。そこで思うことはいっぱいあります。コロナ禍が故にこれまでだったら思いつかないことも考えているのだと自分自身でも分かっています。

緊急事態宣言下での街の状態

畑には1回ほど行きますが、それ以外の外出はしません。毎日お店に来て本を読んだり、DIYしたり、考えていることをまとめたり、試作をしたりしながらこのGW休日を過ごします。

別にお店に来なくても良いと思う方もいるかもしれませんが、緊急事態宣言の発令にともない個人的にすごく寂しいと思うことがあります。それは

『 街の灯 』

今回の緊急事態宣言は1年前よりも酷いものです。1年前は緊張感もあり休んだお店が多かったのですが、今回は酒類の提供をしてはいけないという理由の方で休業をするお店が非常に多いです。僕のお店はソフトドリンクと料理を手協をしていますが、もともとがパブという洋酒メインのテンポなだけにメイン商材であるお酒の販売をしてはいけないという状況下での営業は寂しいものです。お店が20時に閉店をし、街灯を消さないといけないという意味の感じられない要請もあり街の活気は完全に消え失せている状態です。

営業後に神楽坂の街を散歩するのが日課に近いです。暗い街の中を歩くというだけなのですが、お店も10年目という歳月と、それまでの街を知っているだけに人の声がしない街に違和感を感じます。

時短営業中の灯

これは僕個人的に、ただやってきた取り組みが1つあります。これ自体は営業に何一つ関係はしていません。それは

店のカウンターの灯を深夜まで消さない

これだけなのですが、定休日以外は深夜というか3時、4時まで店にいて店内の灯を消しません。時短要請では緊急事態宣言時は20:00、それ以外では21:00には営業を終えないといけませんでした。その間に多くの店舗が休業をしていて、気が付くと街が暗いと以前から感じていました。

お店のある場所はメインの通りから1本横に入りますが、商業地域ではなく住居地域部分なので本田横丁や芸者新道側とは違い店舗もまばらなので、もともと深夜は暗い印象です。

お店はY字の角っこにあるので左右、そして正面に道があり自宅に帰る方が通る道です。3方向の角にあり、窓ガラスが多いので灯がこぼれます。僕はいつも営業後にカウンターで事務仕事をしたり本を読んだり、映画を見たりしながら時間を過ごし、新聞配達の方のバイクの音が聞こえたら帰ります。農業を始めてからは畑に行くときは5:00過ぎに起きるので、そういう日はそれよりも早く帰ることはありますが、それでも2:00過ぎくらいまでは店にいて店内の灯を付けています。

窓ガラスが多いので仕事帰りが深夜になる方が窓をコンコンと叩いてくれ会釈をしてくれたり、手を振ってくれたりするお馴染みの方が数名います。深夜にコンビニで買ったであろうお弁当の袋を下げて帰る女性も多く見ます。飲食店が営業をしてはいけないということが色々な部分に影響をしていると感じる瞬間です。

「お店の存在って何なんだろう?」このコロナ禍の中で良く考える質問の1つです。僕の中での明確な答えは「そこに存在すること」です。

いつも灯のある街を自宅まで帰る方にとって、灯が消えたというのはどのように映っているのでしょうか?この暗い日常も慣れと共に当たり前にすらなっているのか知れません。

そう思われてもおかしくない現状が昨年から続いています。特に今年、2021年は始まってからほとんどが時短営業の日々で、まともにお店の営業をしたことはありません。

今まで通り存在をする難しさを感じない日はありません。

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20:00には店の外灯までも消す

3回目の緊急事態宣言下ではこのような要請も含まれています。これにより今まで以上に街から灯が消えました。このような状況を東日本大震災では東京の夜も相当に暗かったと話すニュースを見ました。

東日本大震災のときは電力不足による節電活動の影響で街の灯りが消えました。

今回は人の流れを抑制するための措置のため街灯以外の灯を消すということ。

事実、灯が無いことでお店も閉まれば人気は無くなります。既にここ数日でその威力を実感をしています。昨年6月に発動した「東京アラート」では都庁とレインボーブリッジを赤くライトアップしましたが、今回はその逆の「消灯」。

20:00時以降に仕事帰りの人も多数います。それは1年以上もずっとカウンターの灯を付け、そこで時短営業後に5時間ほど過ごしているから見ていて分かります。飲食店での酒類の提供ができないことで路上飲みをして騒ぐ人たちのマナー問題をニュースを連日見ますが、神楽坂は本当に静かで真っ暗です。

地域によっては空き巣が増えたり等の犯罪も増加しているとも聞きます。男女問わず、街灯のみの夜道には気をつけないといけない。そんな日本にこの1年ほどでなってしまったのでしょうか?
近所に1人で住んでいた海外の女性の方がいました。このコロナ禍で自分の国に帰国をしましたが、お店に来てくれていたころ「深夜に一人で歩いても心配のない日本は凄い」と嬉しそうに話してくれました。

彼女は帰国をしてしまいましたが、もし戻ってきてくれたときに、あの時と同じように安心をして深夜に一人で歩ける街はあるのでしょうか?あの時のように感じてもらえる街に戻って欲しいと切に思います。

飲食店もコロナと共に暮らしていく

3回目の緊急事態宣言では、これまで時短営業をしながら続けていた飲食店も一時休業という形をとる店舗が非常に多くあります。大きな理由は酒類の提供ができないということです。このことが原因で路上飲酒が増え、飲んだ空き缶やゴミがそのまま放置され街が汚くなっている地域もあります。

適度な飲酒は心身をリラックスさせ、気分の切り替えに役に立ちます。仕事後の一日の締めくくりや、一週間の終わりに楽しく、友人知人、好きな人や好きなお店でお酒を飲むことで、また頑張ろうと気分を新たにするサイクルで生活している人も多くいます。自分もそうです。

店舗入店時のアルコール消毒や検温、マスク、パーテーション、換気、様々な言葉が日常に多く出現をして、今の日常に溶け込んでいます。それがこのコロナ禍の中で必要なことは十分に理解をしています。だからこそ僕自身店舗の換気システムなどに多額の資金を入れてでも対策を行っています。

多くの飲食店や、様々な業種の店舗には

「お客さまに喜んで欲しいから」

という、心の充足にこそ価値を感じている人たちの多くが仕事をしています。

それは、お客様が喜ぶ姿を自分の目で見て、自分の心が感じる価値です。


1日も早く、その価値を満足に味わえる日が来ること望みながら、でも今の環境の中でも感じてもらえる努力、感じれる努力をして店舗作りに取り組んでいきます。

最後に

冒頭にも書きましたが、人生初のGW期間中の休み。この間もお店には毎日来ます。試作をしたり、本を読んだり、考え事をしたり、DIYをしたり、映画を見たりして時間を使うと思います。

「報告によりますと感染経路が不明な症例のうち夜間から早朝にかけて営業しているバー、そしてナイトクラブ、酒場など接客を伴います飲食業の場で感染したと疑われる事例が多発している」

小池知事:3月30日の記者会見

これは、1年前の都知事の発言です。このとき多くのバーが大きなダメージを受けました。そして素晴らしいバーテンダーの方々がバーテンダーとしての誠意を尽くし時短営業などをきちんと行い、アルコール消毒や検温等の対策も、どの業態よりも一番細かく対応をしてくれています。根源と名指しされたバーがきちんと対策をとっているのに、それ以外の店舗の方が対策が行き届いていなく、闇営業をするような店舗もあります。

今となっては「夜の街でお酒を飲む」という楽しみや習慣、文化そのものが、なんとなく悪いことなっています。なんとなくです。俗に言われる「夜遊び」という文化そのものが、自然と消えて行ってしまうのではと考えてしまうこともあります。

「店舗は人と人とのコミュニケーションの場」と、これまで幾度となくブログやSNS等に書いてきました。このコミュニケーションがあるから生活の楽しさがあります。そしてその行為自体が経済活動となり街を造っていきます。もし、その動きが消えてしまうのは人としての心と心の繋がりが消えることと同じでしかないと思えません。街の灯を消す以上に深刻な問題です。

ただ、人間は単純なのですぐに忘れるという素晴らしい能力もあります。今は一時的なだけで、気が付いたらこれまで通り店舗には笑い声が飛び交い、肘をぶつけ合って飲んでいる姿に戻るとも思っています。


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