神楽坂で2011年にスコティッユパブ「ザ・ロイヤルスコッツマン」を開業しながら、2021年より無農薬農業を始め、食を通じての体験や考えをまとめたブログです。食育インストラクターでもありオーガニックの普及に努める。国内では珍しいスコットランドの民族楽器バグパイプ奏者で全国のビールやウイスキーのイベントでの演奏も行っています

ジンジャージン「印」:辰巳蒸留所


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昨年2022年の年末に飲食店ではかき入れ時ともいえる金曜日にお店を休んでまで岐阜県郡上八幡にある辰巳蒸留所にスタッフを含め3人で行ってきました。伺ったのは23日で大雪になったのは23日の深夜帯からでした。帰りの新幹線は既に送れていたのでギリギリのタイミングでした。当日は気温−2℃でした。

生姜を栽培していますが、その商品としてジンジャージンを辰巳蒸留所の辰巳君に相談をしていました。収穫をして日にちを置きたくないので新鮮なときに配送をして造りたい。そういうことなんかを含めスケジュールングをしてもらったのが12月23日(金)でした。

この日は「新月」。そうです。辰巳君がリミテッド版など仕込む日に新月を選びますがちょうど23日が新月だったので日にちの変更はせず行ってきたというわけです。

辰巳蒸留所

郡上八幡 辰巳蒸留所

辰巳蒸留所はジンを好きな方をはじめ、クラフト系のマニアックなお酒を好きな方ならば聞いたことがあったり、飲んだことがある蒸留所です。ジンをはじめアブサンも造っています。季節のボタニカル、郡上産のボタニカル、ニガヨモギ、他業種の方とのコラボなどその名は広く知れ渡っています。

多くの方から「欲しいけど購入できない!」ということも聞きます。確かに総本数が少ないので飲食店の一部の方や強烈なファンの方以外にはなかなか入手が難しいのは確かです。

僕は蒸留所ができる前からファンで、醸造所が立ち上がり最初のロットから買いまくっていました。そのお陰で酒屋さんからも新入荷があると連絡を頂き購入をさせて頂いています。ちなみに自宅には初年度のものが数十本は棚にしまってあります。今となってはレアものになるんでうかね?

蒸留所のある郡上八幡は「日本名水100選」にも選ばれる水の美味しい土地です。城下町中でも水の流れる音が聞こえ道路わきの水路には鯉が泳いているくらい、その水質の高さを証明しています。

この土地が選ばれたのは、この水だけでなく、アブサンの名産地でもあるスイスの山岳風景に似ていたことも辰巳君の目に留まったと言います。僕もフランスにいたときにスイス行きましたが言わんとしていることが分かった気がしました。



蒸留所裏には犬啼川(鍾乳洞の湧き水)が流れています。お酒造りで大切な水。その水がどのような環境にあるのか。その場所で話を聞くことが出来たのは素晴らしい経験でした。

この地の土壌はジュラ紀後期と同じなんだそうです。現在から約1億9960万年前~約1億4550万年前まで続く地質時代。ジュラ紀の名前は、フランス東部からスイス西部に広がるジュラ山脈において広範囲に分布する石灰岩層にちなんでいるんですがこの郡上八幡、犬啼川の土壌も石灰岩、そして玄武岩になっています。

蒸留所の詳しい話は僕のお店のブログに書いてあるのでリンクします。

The Royal Scotsman

生姜を使ったジンジャージン「印」

辰巳蒸留所 カレーに合うジンジャースパイスジン
師走の新月 「印」ジンジャージン
師走の新月 「印」ジンジャージン

自分が育てた生姜を商品化するのに何かないかな?と常に考えている中で海外のジンジャージンを買っては飲んでいて「自分の生姜を使ってみたい!」そう思い、直ぐに頭に浮かんだのが辰巳君でした。独特のボタニカルの使い方、表現の仕方、蒸留の仕方、そして「こだわり」

特に生姜感が強かったものはコッツウェルズのジンジャージンでしたが甘かったんですね。生姜独特の清涼感よりもシロップ感が強かったんです。でも生姜感はありました。個人的にはドライなジンが好きなのでキリっとするような仕上がりが希望でした。

辰巳君はこれまでに「カレーに合うジン」というものを作っていて、そこにはカルダモンやコリアンダー、クミンにローリエなど大量のスパイスをボタニカルにジンを蒸留していたので「これに自分の生姜が合わないはずはない!」そう思いました。タイミング的にもカレーに合うジンを仕込むタイミングだったこともあったので大量に使ってもらいジンジャージンを造る段取りとなりました。

ジュニパー計量するユッキー、生姜を切る山ちゃん
今回使用した生姜

造るならスタッフ全員で関わった方が色々と直接説明も出来るし話しのネタにもなります。そして何よりもなかなか個人では行くことができない辰巳君の所で一緒にジンを造るという経験は大きなことなのでお店もお休みにしました。当日は生姜をスライスしたり、ボタニカルを計量したり、カブト釜式蒸留器をセッティングしたり、ヘッドとハートの切り替えのタイミングを見たりと非常に勉強になることが多かったです。

驚くほどのジュニパーベリー
計量したスパイスを加えて行きます

生姜に関しては事前に浸漬させておく時間が必要なので蒸留をする間には既に辰巳君がスライスをして浸漬をさせてくれていて、当日はフレッシュな香りを足すための生姜をスライスしてくわえました。ちなみにこの2段回のやり方は僕もジンジャーシロップを作るときにもやっています。1回目はしっかり生姜のエキスを抽出するためで、火を止めて煮込んだ後にフレッシュ生姜のスライスを加えて一晩置いておいて、生姜のスレッシュな清涼感を足しているんですが、それと同じことなんだと思い驚きました。

カブト釜式蒸留器をセットする辰巳君
銅製のカブト部分に水を入れます

カブト釜式蒸留の仕組みが分からない方も多いと思います。説明の動画あったのでアップします。

                YouTube:球磨焼酎、明治波濤歌の仕込と蒸留

カレーに合うジン(ジンジャージン)

辰巳君は1年に1回ですがカレーに合うジンを造っています。今回はそこに自分の生姜を大量に使ってもらいスパイス配合を変えてもらってオリジナルのジンジャージンを造って頂きました。カレーに合います!

カレー

「カレーに合うジン」というコンセプトのあるので、カレーも作って一緒に提供をしようと考えています。生姜たっぷりカレーが良いですかね?生姜のスープとかも良いかな?など生姜を使った料理をいくつか準備したいなと考えています。

お肉は何にしようかと迷っているんですがラムのモモ肉を使おうと思っています。なるべくシンプルなカレーが良いですね。

ジンは醸造をするのにジュニパーベリーやスパイスを使っています。カレーも同じように多種多様なスパイスを使います。こういう部分からも「ジン×カレー」はぺリングで成り立つ共通点なのかなと思います。

辰巳君は「カレーに合うジン」だけでなく「昆虫のタガメ」や「燻製鹿肉」などでもジンを造っています!

タガメジン
燻製鹿肉ジン

辰巳蒸留所のジンやアブサン

初期ロットの辰巳蒸留所のジンやアブサン

辰巳蒸留所のジンやアブサンはどうしても本数が少ないのでバーにも置いていなかったりしています。クラフトジンというジャンルのジンが世界中でブームになり、日本にもやってきて今は本当に多くのクラフトジンがあります。ジンはウイスキーのように熟成をせずに商品として提供できるので回転が良いので直ぐに現金化できることもあり蒸留所が増えました。

辰巳蒸留所でも大きな蒸留器はありますが定番の犬啼シリーズがメインになっていています。それ以外の限定品や季節の定番品はカブト釜で作っています。なので本数が少ないです。

しかし、そこに辰巳蒸留所としての辰巳君のこだわりやイメージがあり、だからこそ辰巳蒸留所なんだろうと僕は思っています。初期ロットから購入し、ずっとこれまでも買い続けていますが毎年のシリーズ物のジンやアブサンが楽しみです。原酒によっての変化や、ボタニカルによる変化、そういう変化を楽しむこともできるジンやアブサンです。

ぜひ、バーで見かけたときには飲んでみて下さい。

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