栃木県芳賀郡市貝町市塙での農業が始まりました。2022年はこれまで通り小山市の方で畑をやっていて、収穫が11月中旬だったこと、もみ殻ぼかしの制作中だったことなどがり本格的に市貝町の方には来ていませんでした。ただ集荷ウを終えてからはちょこちょこと農機具や生活用品の引っ越しを始めていました。
2023年1月1日、元旦に初めて市貝町での借り家に泊まって2日にかけて農作業をしました。これまで手付かずでしたが季節も冬になり雑草も枯れ作業がしやすくなったので草刈り機を使い除草やトラクターでの除草を行いました。
今回は買い家の近くに畑と田んぼを借りています。家の近くにも大きくは無いです別の田んぼと宅地があります。市貝町で初めての農業ということで、まずは畑の土作りから始めることにしました。これまで手付かずだったため畑全体を雑草が覆っていました。茎が硬くなったものなども生えている状態です。もともとが耕作放棄地のためそのままの状態で引き受けました。
それでも持ち主の家族の方が時々トラクターをかけてくれていたので全く何もしていなかったわけではありません。家からも歩いても5分もかからない立地なので非常に便利です。
土も表面に見えていない状態なので、まずは草を刈る作業から始めました。草刈り機を使い背丈が伸びたり、茎が太くなっているようなものを最初に切る作業をしてからトラクターのロータリーを浅めに設定して草を刈るようにしながら畑全体の走行を行いました。
写真でも分かるように背の伸びた草が枯れて倒れて全面を折っている状態です。右側に少し土が見えている部分が少し縦に走っていますが、これは数日前にトラクターの試運転をしたときの跡です。
写真に写っているトラクターは大家さんのもので買い家に置いてありました。僕のトラクターはまだ小山の方で修理に出していて戻ってきていないのでこちらのトラクターを使いましたが、この赤いトラクターが14馬力、僕所有のものが50馬力とそもそもの力の差が大きく、久しぶりに小さいトラクターに乗りましたが畑がボコボコしているせいで上下に揺られ、時々『あっ!危ねぇ!』って思うことがありました。やはり馬力の大きさの差を感じました。
上の写真が僕が使用しているトラクターです。キャビンもあり、エアコンもあります。ラジオはあるけどほとんど使って無いですね(笑)何よりも後輪がキャタピラーなので力が強いんです。引く力があるのでプラソイラをけるのに威力を発揮しています。ちなみにこのトラクターが大きいので借り家の入口の広さと同じくらいなので、入り口部分のブロック塀を一度崩して拡張する計画を地元の方と打ち合わせをしている最中なんです。早く大きな畑で運転したいですね!
見ても分かるように土が見えます。これで何となく畑っぽくなってきたなぁと思いました。でもこれはただ除草をしただけなので言ってしまえは手つかず状態と変わりはありません。この冬の時期に春の定植に向けて土作りをして行くことになります。
本来であれは昨年のうちにやっておきたかったと思っています。11月~12月中という感じです。しかしこの時期はお店の周年がったりバグパイプでの出張などが重なっていること。何よりもメイン事業は飲食店なので忙しい時期なんです。
冬の時期は街路樹や公園の木々もそうですが紅葉を終え枯れてくるタイミングなので成長が弱っていると言えます。なのでこの時期は寒いんですがベストです。僕が育てているのは生姜ですが4月下旬~5月の連休くらいに定植、そして収穫が11月中旬くらいなので、この時期に来季に向けての土作りを行うのですが、今回は除草から始まったというだけで作業的にはそんなに大きくはありません。
ただ、5年ほど放棄されていた土地なので土も硬くなってるので、そういう部分も含めて土作りを行っていくという流れになります。
この定植までの4カ月の間にしっかりと土作りをすることが大切になります。僕の行っている「乳酸菌玄米アミノ酸微生物農法」では、土に入れる堆肥を、もみ殻と米ぬかを使い自分で作っています。基本的にこの「乳酸菌もみ殻ぼかし」ど土にすき込んで微生物の活動で土を良くしていくといういたってシンプルな農法です。化学肥料や農薬などは一切使いません。なので除草をするのにも除草剤等は一切使いません。
この時期にどれだけ乳酸菌もみ殻ぼかしを加えてプラソイラをかけれるかが大きな差に繋がります。それを感じたのが農業を初めて行った2021年と2022年です。
2021年は初めてということもあり、かなり慎重に行いました。2月中旬に畑が決まり定植をするまでの期間に何度も何度もプラソイラをかけて土に酸を加え乳酸菌もみ殻ぼかしをすき込みました。約2か月ほどの土作りでした。その後の管理なども影響はしていると思いますが大きな生姜の収穫ができました。そして翌年の2022年は初年度の畑は大規模農園さんが翌年に使うことになっていたので使用期間は1年でした。そして畑を拡張する予定で動いていて決まったと思ったら白紙に戻ってしまいました。前の畑も大規模農園さんが使う予定なので何もない状態になりました。しかし大規模農園さんが手が回らないということで感じ広さを貸してもらえることになったのが4月下旬。土作りは全くできずに定植前に1度だけトラクターで平らにならしただけでした。2022年の収穫は前年に比べると収量も当然のことながら個体の大きさ重さも随分と小さいものでした。
この経験から土作りの重要性を感じた次第です。たった2年しか農業をしていなくても土作りをした畑、しなかった畑と経験ができたことは個人的にとてもいい経験になりました。なので、この冬の時期での土作りを大切だと考えています。
農業を始めて、多くの農業をしている先輩方に会いました。そして良く出口、つまり売り方について話を聞くことがお送りますが、僕の場合は既に飲食店をしているということが大きなメリットになっています。自分でジャムやお菓子を作る。シロップ、パウダーなども商品も常に店舗のスコッツマンの方で販売をしています。カクテルに使用したりジンジャーエールにしたり用途の広さが多いと感じています。生姜には健康的な要因も多いですし。
そのネックになる部分が製造です。スコッツマンはパブなので厨房はレストランのような厨房機器はさほど入れていません。オーブンも小さいです。なのでお菓子も大量に一度で焼くことはできません。スコーンも14個が限界です。
スコーン焼いたりクッキー焼くときも温度帯が違うので仕込む順番を変えたりしながら調整をし、ジャムを作る際にも瓶を消毒するために煮沸しますが、店舗の料理の仕込みもあるので火口に余裕のある日などを考え数日に分けて製造をしています。つまりメインであるスコッツマンの空き時間などで作っています。
そういう意味でも量を作ることがなかなか出来ません。今年開催される英国展にも出店依頼を受けていて飲食店ブースとして出店を今まで通りしますが、今年は『お菓子の方もお願いします。』と声をかけて頂いたのですが、ハギスなどの料理の仕込みに加え、その空き時間でお菓子を作ることはなかなか厳しいのと、やはり量を作ることができないのでお断りをさせて頂きました。
もし、お菓子の製造だけでも多くできることが可能であれば引き受けていた案件です。もちろんのこと英国展はここ数年で催事では一番の売上げをあげるまでに成長をしたので、その機会を損失するということは会社としての利益を減らしているようなものです。
農業をきちんと行うということと同じように出口、つまり利益に直結をする販売という部分への注力は必須になります。収穫したものを販売できないとマイナスでしかありませんので。
このような経緯もあり、畑のある市貝町で製造加工場を建てるということです。大型オーブンで焼き菓子も一気に焼くことも出来きるし、料理の仕込みを気にしないでジャムなどの製造も出来ます。可能であればイートインスペースなどもあると良いかもしれません。町の人が少しでも集まれる場所としてです。
町のための農業として進めて行きます。